昼頃、村に着き、小さな木でできた家に商人は入る 自宅のようだ
商業人は寝静まった子供を見つめ考える
選択肢は二つ、1つ目はここから数キロにある町に孤児として預ける・・・もちろんこれはこの子の安全や健康は保障できない なにせ町にはそのような子が大勢いるからだ
2つ目、単刀直入にこの子を自分の手で育てる
2時間経ち 商人は後者を選んだ 自分の息子として育てることを
「まずは、名前だな・・・」 自分に気合を入れるように呟く
男の子の身元の行方をようやく決め、また新たな壁にぶつかっている
また悩む
ついに夜・・・まだ名前は決まっていない
しかもいまだに男の子は目を覚ます面影は無い
そんな男の子をみつめ、「ふふっ」 とわらい夜空をみつめる
そのとき、商人の頭に直感的に名前が思いつく
「アル・・・・・・・・・ス」
「アルス」
「そうだアルスだ!!!」
踊り狂うように二部屋しかない家を男の子、アルスを抱き走り出す
さすがに男の子も目を覚ます
「アルス・・・私はルースだ」 商人は自分の名前を教える
ルースという商人はどうやら顔からいって結構老けている 65歳ぐらいだろうか 髪は白髪で眼鏡をかけていて少し太っている
外で風の音が聞こえている
1章へ続く